お試し読み
(1) The Arch-Enemy -A study in SHERLOCK-

レビュー+漫画
『The Arch-Enemy
-A Study in SHERLOCK-』
(A5・プリンタ印刷・32ページ)
400円  2011年10月発行

●第1シーズン各話+パイロット版 ほめちぎり&ツッコミレビュー
●出演者さま他の出演作品いもづるチェック
(マーク・ゲーティス(マイクロフト・制作・脚本)、
ベネティディクト・カンバーバッチ(シャーロック)、
マーティン・フリーマン(ジョン)、
●パロディ漫画もちょっぴり パロ漫のネタが少なかったので、埋め草のつもりで感想等を書き出したら、
今度は止まらなくなり、ページが大幅に増えてしまいました…。
(録画できなかったので、復習は輸入盤DVDに依っております)

もくじ

●厳重監視(漫画)

●God Save The Queen(漫画)

●A Study in SHERLOCK
( 第一シーズン各話+パイロット版 褒めちぎり&つっこみレビュー)

第1話 "A Study in Pink"
パイロット版"A Study in Pink"
第2話 "The Blind Banker"
第3話 "The Great Game"

●The Brilliant Performers
(出演者様について+他の出演作品等いもづるチェック)

マーク・ゲーティス

著作活動
The League of Gentlemen
ふたたびSHERLOCK

ベネティディクト・カンバーバッチ

『つぐない』
『ブーリン家の姉妹』
『アメイジング・グレイス』

マーティン・フリーマン

「ワトスン」ではないジョン
『恋愛上手になるために』

あとがき

 

漫画 『厳重監視』1ページ目

 

漫画 『God Save the Qureen』1ページ目

 

本文見本
  (A Study in SHERLOCK 冒頭部分)
(横組み表示に変換しています。実物は縦組みです)

 第1話と第3話については、もう「どーやってこれ以上褒めよう?」という楽しみ(?)しか残されてないのですが、個人的には第2話はイマイチに感じました。放映後にIMDbを見たら、2話だけ監督が違うのはわかったんですが、脚本はシリーズひっくるめての連名になっていたため「監督の違いだけでここまで違うのか?」と謎でした。
DVDで改めて見てみたら、脚本家は3話とも違い、さらにIMDbを詳しく見ると、2話だけ編集も別の人でした。映像作品では編集って決定的な差を生みますよね。特に今回のはちょっと凝ったことしてますし。なるほどー、と、ちょっと納得した次第です。
でも、おかげで面白い部分がなぜ面白く見えるのか、同じ俳優と設定なのにつまらなく感じるのはなぜなのか、自分なりに研究することで勉強になってる気がします。そんな意味でもありがとう♪

…ってことで、そのへんを少し書いてみたいと思います。
ちなみに各話の担当を復習しますと以下の通り。

シリーズ制作
スティーブン・モファット
マーク・ゲーティス

第1話 "A Study in Pink"
脚本:スティーブン・モファット
監督:ポール・マクギガン
編集:チャーリー・フィリップス

第2話 "The Blind Banker"
脚本:スティーブ・トンプソン
監督:ユーロス・リン
編集:マリ・エヴァンス

第3話 "The Great Game"
脚本:マーク・ゲーティス
監督:ポール・マクギガン
編集:チャーリー・フィリップス

マーク・ゲーティスはもちろん、マイクロフト役で出演もしていますね。

 

第一話 "A Study in Pink"

アフガニスタンから負傷して帰還した元軍医ジョン・ワトスンが、元同僚の紹介でシャーロック・ホームズとルームシェアをすることになるくだりは、まったく原作の通り。(今もアフガニスタンが戦闘地域であることはなんとも皮肉です)原作のワトスンの負傷箇所がエピソードによって違うというトリビアが、精神的外傷という形でうまく取り込まれてます。原作ファンはニヤリ、ですね。(笑)

現代だけあって、2人がいちいちカップルに間違われるのも面白いです。 (だからやおいパロはあんまり頭に浮かばないのかも。本編でもう充分遊んでくれてるので(笑))まじめに否定するジョンと、無関心にスルーしてるシャーロックの対照も絶妙。思えばシャーロックを元々知っているハドスン夫人やレストランの親父が、ごく自然にジョンを恋人扱いしているのも深読みを誘いますよね。(笑)でもシャーロックは、相手が異性か同性かより、「その方面にまったく興味がない」ほうがよっぽど異常(?)でそそる感じがします。
(現実にはそういう人はけっこういると思いますが、エンタメフィクションのキャラでは、サービスとしてラブシーンを入れるためか(?)、あまりないですよね…(笑))

好きなのが会話の作り方です。いちいち半歩ずつ前のめりな感じで、勢いがあって。ジョンは「それってどういう意味?」的な質問をする役割ですが、シャーロックもマイクロフトもそれにまともに答える台詞ではなく……

……

 

本文見本
  (The Brilliant Performers 冒頭部分)

マーク・ゲーティス(Mark Gatiss)

"SHERLOCK"のマイクロフト役、そして制作・脚本の一人マーク・ゲーティス。マイクロフトが妙に印象に残って、調べていくうちに自分がハマっていたものと奇妙にも共通項があるのを知り、親近感がわくとともに、すっかりファンになってしまいました。

調べていくきっかけになったのは、SHERLOCKがらみのインタビュー映像での仕草がミョーにカマっぽかったこと。(笑)これでなんとなく「すわ、ゲイ?」という、腐女子のどーしょーもない嗅覚が働きまして、実際そうであることを突き止めたのでした。オープンなゲイでパートナーも公表済み、というパターンは、最近ではちょっとプロフィールをみるとけっこうあるので、あまり驚かなくなりました。でも、腐女子から見るとやっぱりポイント高いです。(笑)パートナーも俳優さんらしく、一緒に仕事をすることもあるみたいです。

あの"The Great Game"の脚本を書いたのがゲーティスさんなので…萌えどころを見事に押さえているのは、やはりそのへんの感覚なのかな…なんて思ったり。1話や2話で出てきた「ゲイのカップルと間違われる」「シャーロックがジョンを所有物扱いする」という露骨な表現は、この回にはないんですよね。それでもんのすごく萌えるシチュエーションを描いてる…腐女子のマタタビです。「わかってる」人だ、と勝手に確信しました。(笑)

と、ここまではあくまで"SHERLOCK"がらみだったんですが、ゲーティスさん個人により興味が出たきっかけは、僭越ですが自分との共通項でした。…というか、ゲーティスさんががっつりホームグラウンドにしているジャンルを、自分が偶然あとから齧らせていただいている…という感じなのですが。はまってるジャンルがぴったり同じで、シャーロック・ホームズとハマー・フィルムのファンだったのです。(珍しくはない取り合わせですが!)しかもキャリアがその周辺に築かれていて、ファン道としてこれ以上はない、といううらやましい人生を送っている方なのでした。

著作活動

作家として何冊か本も出しておられて、出版された著作はフィクションではドクター・フー(これもファンだったそうで、のちに脚本・出演も果たしている)の小説版、そしてオリジナルエンタメ小説も書いておられました。
それがエドワード朝の肖像画家を隠れ蓑にしたシークレット・エージェント、しかもバイセクシャル(!)というキャラクターが主人公の、ルシファー・ボックス(Lucifer Box)というシリーズです。これ、主人公の名前で、カタカナにしてもキャッチーな響きですが、「マッチ箱」という意味にもなるそうです。

US・UKのAmazonのレビューがなかなか好評で、なんだかいかにもこーいう趣味の人がノリノリで書いたような設定なので、kindleでサンプルを読み、結果的にそそられて購入してしまいました…。

……

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